2017年1月22日日曜日

ニューヨークとインド人の学歴

ニューヨークにいる20代のインド人と日本人を比較して痛感すること。

断言します。
それは日本人の学歴の低さです。




それがいい悪いでなく、平均した事実としてそうなんです。
これは日本にいては実感できないことの一つだと思います。

この街にやって来る若いインド人の多くが、自国で4年生大学(Bachlor's Degree)を卒業し、その後Master's DegreeまたはMBAを取得するため、留学にやって来ます。

その多くが、NYU Tandon School of Engineeringと呼ばれる、ニューヨーク大学のエンジニアリング学科のGraduate(大学院)に通っています。

Undergraduate(学士過程)から通うインド人には私はいまだかつて出会ったことがない・・・。

これは、私が1年間オンライン・マッチングアプリTinderを使って、ニューヨーク在住の何百人もの若いインド人のプロフィールを見ての結論なため、あながち外れてはいないと思っています。

これがまさにTinderフィールドワーク!


なぜインド人は米国で修士号を取るのか




まず、彼らは自国インドでも高い教育を受けた、恵まれた層です。

以前ニューヨークでインド人エリートから教わった新しいインドの話という記事を書く元になったI君の話にもありましたが、

彼らの多くが自国でも幼い頃からインターナショナル・スクールか、私立の学校に通い、英語での教育を受けています。

もちろん大学はすべて英語での授業です。
そのため、まず英語圏での留学において、英語の勉強をする必要がありません。

そしてそんな彼らのキャリア形成の為のエリートコースは、自国で学士を取り(主にエンジニアリングや医学)、アメリカかイギリスで修士を取得、そのまま各国でキャリアを積む、というコース。

友人の多くのインド人たちはエンジニアリング専攻のため、シリコンバレーを始めとするGoogle, Microsoft, Amazonなどの巨大テック・カンパニーを有するアメリカの方が、イギリスよりそちらの分野では秀でているため、アメリカを選んだようです。

それにアメリカで修士学を取りキャリアを積むことはイコール、生涯高い収入を得ることに繋がります。

日本の常識では考えられないくらい高い授業料と(インド人の平均収入から言ったら目の眩むような額)、アメリカでもトップクラスで高額なニューヨークでの2年間の生活費を支払ってでも、のちの人生で得られる収入とリターンを考えれば必要な投資である。

私の周りのNYU卒のインド人(とその親)はそう考えているようです。

あまりに会うインド人、会うインド人が「名門NYUの大学院」に通っているため、初めは「すごい!」と素直に感動していましたが、だんだん「NYUはインド人にとってのハイスクールのようなもの」くらいの認識まで麻痺してきました・・・。





ただ、アメリカ人にとってもNYUは名門です。
誰でも入れるわけではありません。
ハイスクールなんて言ってすみません。

要するに、この街に来るインド人の「ニューヨークに来た外国人としてのスタート地点」が私を始めとする現地日本人とは全然違うわけです。

日本人の多くは、まず「英語の勉強」から始めなければいけません。
大学進学を目指す人もこの街でクリエイターとしての成功を目指しにやって来た人も、多くが語学学校に通います。

そのあと、少数の人が大学進学をしますが、いきなり語学学校から大学院進学ができる人はその中でも少数派でしょう。

ましてや、日本から直接アメリカでの大学院進学ができる人は、一旦企業で働いて資金を貯めたあとキャリアアップのためにMBA取得を目指すような、高学歴かそこそこお金に余裕のある人たちに限られる、というのが現状だと思います。

ただ、NYUに通うインドの学生たちの多くが、まだまだ顔に幼さの残る、収入源はインドにいる両親という、就学中はアルバイトなどは一切しない若者たちです。

つまり、卒業をしてから得るキャリアと収入に全てをかけているのです。


22歳の若者たちに教わる人生哲学




彼らインド人若者たちと話をしていると、政治や経済、自国の歴史に非常に詳しい反面、恋愛やジェンダーといったトピックの意見にはまだまだ幼さを感じます。

やっぱこいつら大学出たての若者だわ!
「30 Rocks」というアメリカのテレビドラマに「Graduate Studentsが世の中で一番うざったいもの」という言い回しのジョークがありましたが、ほんとそれ・・・。


ただ、私の大学を出たての22歳の頃の自分と圧倒的に違うこと、

それは、彼らが真剣に自分の将来のキャリアについて考えており、未だ発展の止まらないインドへの未来に寄せる期待、今後の人生をより良いものにしたいという前向きなエネルギーがほとばしっていること。(主に酒を飲んでる時の熱いディスカッションより)

ニューヨークのインド人の若者からはそんなポジティブなパワーしか感じないです。

それは、本当に彼らと関わっていて刺激を受ける、一緒に話をしていて楽しい理由の一つ。

30歳で一応ニューヨークで働いてはいるけど、この国では誰も知らない東京の私立大で文学を専攻していて、大学は出てるのに英語は下手だし、前職は編集者なのに、今はITの会社でアシスタントをしている。

そんな私の経歴は、彼らにとってDoesn't make sense(理解できない)であるに違いない。

人生の目的は?キャリアは?結婚は?

ただ、彼らはそんな個人の問題に踏みこむ質問は決してしない。

「今を楽しめよ。過去に生きるな」

何度そう言われたことか。22、23歳の男の子たちに。

確かにその通り。
いつでも人生は、その瞬間瞬間を楽しんで生きることの積み重ね。

そんな熱い思いを持った、時に暑苦しくて話出すと止まらない、明るくて賢い奴らに学びながら、今日も極寒のニューヨークを生き抜いてます。